レポート

代表インタビュー

【代表インタビュー #2】富裕層が注目するオルタナティブ投資とは

前回は「Alterna Bankが目指す未来」について直接インタビューを行いました。

前回の記事はこちら↓
https://www.alternabank.jp/report/archives/560

今回は引き続き、「オルタナティブ投資の注目度が高まっているのは知っているけど、正直詳しくはよく分からない…」という投資家の皆様のお声にお応えして、当社代表の山口へオルタナティブ投資の魅力について直接インタビューを行いました。

―前回でもお話にありましたが、特に富裕層や機関投資家は、積極的にオルタナティブ資産もポートフォリオに組み入れているんですよね。
株や債券のみではなく、なぜ「オルタナティブ資産」も組み入れているのでしょうか?

山口:まず、オルタナティブ投資が注目された大きな契機と言われているのが2008年の金融危機「リーマンショック」です。
それまでは「債券が下がれば株が上がる。株が下がれば債券が上がる」 と言われており、 債券と株を組み合わせることでリスクが分散されると考えられていました。
しかしその常識が大きく覆ったのが、リーマンショックです。
リーマンショックでは、本来逆の動きを見せるはずの株と債券が同時に暴落し、マーケットが総崩れになる動きを見せました。
そこで、機関投資家が注目したのが「オルタナティブ資産」だったんです。

―「オルタナティブ資産」は金融危機に強い…ということでしょうか?

山口:そうですね、ポートフォリオに一定程度組み入れていれば、株価が暴落した際のリスクが低減され、ポートフォリオ全体のリターンをあげることができると言われています。オルタナティブ資産は、株式や債券などの伝統的資産とは異なり、経済動向の急激な変動の影響を受けにくい、つまり株式市場が下落・低迷している局面でも一定の利益が出やすい、という特徴があるためです。

―なるほど。世界屈指の名門校・ハーバード大学のポートフォリオもオルタナティブ投資の成功例としてよく挙げられますよね。

出典:Harvard Management Company 「Annual Report 2021」
https://www.hmc.harvard.edu/wp-content/uploads/2021/10/report_2021-copy-1.png

山口:はい、なんと運用資産の74%が「オルタナティブ投資」に振り分けられていたハーバード大学ですが、2021年6月30日時点の残高は532億ドルもあり、運用会社設立以来の平均利率は約11%。おおむね右肩上がりで資産を増やすことに成功しています。

出典:Harvard Management Company / 2021年
https://www.hmc.harvard.edu/

―グラフで見てみると確かにすごいですね。でもハーバード大学のような大きな機関投資家の投資方針と、個人投資家の投資方針は運用規模が全然違うので参考にならない気も……。

山口:そんなこともないんです。
まずハーバード大学は、”FOCUSING ON LONG TERM RESULTS”をコンセプトに、中⾧期にわたる投資を前提としています。その理由は、中⾧期的には世界全体は緩やかに成⾧を続けており、市場が右肩上がりで拡大することを味方につけるためです。市場は短期的に上下の変動を繰り返しているので、目先の価格変動に一喜一憂して、売買を繰り返すことを避ける狙いもあります。

そして、ハーバード大学には年間1,000億円以上の寄付金が集まり、それを独自の資産運用会社が運用しています。投資の元手が、金融機関などに返済する必要のない寄付金であることから、流動性・換金性が低いオルタナティブ投資に積極的に投資して高いリターンを狙っています。

これって、資金の規模が違うだけで、実は資産運用したい個人投資家の状況と似ていませんか?「中長期的に運用する」「誰かに返さなくても良いお金で投資をする」というところが、ハーバード大学基金の資産運用と多くの個人投資家の資産運用とで共通していますよね。

―確かに、例えば「中長期的に、老後資金のために余剰金を資産運用したい」という個人投資家のニーズにオルタナティブ投資はマッチするかもしれませんね。

山口:そうなんです。まさに、個人の中長期に渡る資産運用としてご提案したいのが「オルタナティブ投資」です。
誰にでも通用する、万能で完璧な投資は存在しません。それぞれのリスク許容度とリテラシーに応じて最適なファンドを選択することが資産形成していく上で非常に重要です。
そして、中長期的に資産運用したい個人投資家に最適化したファンド、それを提供していくのがオルタナバンクだと考えています。

資産運用において分散投資が重要であることはみなさんご存じのとおりかと思いますが、オルタナバンクを活用した分散投資の具体的な実践方法については、また次回、お話させていただきます。

―ぜひ引き続きよろしくお願いします!


代表取締役社長 山口 慶一 

大学在学中に公認会計士試験に合格。大学卒業後、Deloitteトーマツ(有限責任監査法人トーマツ)へ入所。その後、きずな綜合会計事務所を創業し、代表パートナーに就任。後に、Nexus Bank株式会社(旧JASDAQ上場企業、現在は東証スタンダード上場企業と合併)の代表取締役社長を経て、SAMURAI FINANCIAL HOLDINGS 株式会社を創業 。Nexus Bank株式会社の子会社であったSAMURAI証券株式会社、SAMURAI ASSET FINANCE株式会社をMBOし、Fintech事業を展開。