カンボジア最大規模の金融機関PRASACとは
Contents
01 はじめに
02 カンボジア最大規模の金融機関
03 PRASAC の資産規模
04 PRASAC の安全性と成⾧性
05 カンボジアの他の金融機関との比較
06 PRASAC の定期預金を活用したファンドを提供するのは オルタナバンクだけ
1.はじめに
カンボジアは毎年5~7%幅で経済成⾧しており、投資家から注目を集めています。なかでも金融業は安定した経営状況にあり、カンボジア国立銀行によると、47行ある商業銀行全体の不良債権は貸出残高の1.8%、純利益がマイナスである銀行は10行にも満たないとのことです。今回はカンボジア最大規模の金融機関「PRASAC MICROFINANCE INSTITUTIONPLC.(PRASAC)」について解説します。
オルタナバンクではPRASACの定期預金を活用したファンドを継続的に募集していく予定であるため、ファンドの理解を深める資料としてぜひご覧ください。
2.カンボジア最大規模の金融機関
PRASACは、カンボジア国立銀行から預金受け入れの認可を受けている金融機関です。日本で言うところの「銀行」にあたる金融機関となります。
PRASACが開業して25年が経ちますが、今や総資産約36億米ドルと、カンボジアで最大規模の金融機関としての地位を誇っています。提供しているサービスは融資、預金、国内送金、外国為替、ATM、給与支払いなど多岐にわたります。そのほか、モバイルバンキングやネットバンキングなども展開しており、カンボジア国内182カ所のネットワークを活用しながら現地の人々の経済活動を支えています。
主要株主は韓国の主要銀行の一つであるKB国民銀行となり、PRASACの経営陣はKB国民銀行で要職を歴任してきた人物が務めており、確かな実績を基にした経営がなされています。
また、日本の大手リース会社「オリックス」を出身母体とするスリランカの大手金融コングロマリット「LOLC」のほか、香港最大の華人資本銀行「BEA東亜銀行」も株主として名を連ねます。
PRASACはアジア各国との結びつきが強い金融機関であるといえるでしょう。
3.PRASAC の資産規模
PRASACの2020年の総資産額は約36億米ドルであり、そのうち現預金が約6億米ドル(17%)、貸付債権が約30億米ドル(83%)となります。
PRASACは年々、融資残高を伸ばしており、アニュアルレポートによると、2020年の融資残高は約30億米ドルと2016年の約10億米ドルと比較して約3倍に成⾧。カンボジア国内で首位
の座を維持しています。加えて、世界が新型コロナウイルス感染症禍にあったなか、融資延滞率は低く抑えられています。同レポートによると、2020年の融資延滞率は2016年と同様の約1%となります。
預金残高も同様に増加しており、2016年からの5年間で約3倍以上増加。2020年度は約20億米ドルとなります。預金者数については、2020年度は約63万人と順調に増加していることから、PRASACの信用力の高さが裏付けされています。
4.PRASAC の安全性と成⾧性
PRASACの経営の安全性と成⾧性ついて解説します。
安全性
金融機関は、運用できる資金がなければ経営が立ち行かなくなってしまいます。資金調達の経路の一つとして預金はもちろん、預金以外の安定した経路を持っているか否かが、経営の安定性を左右するといえるでしょう。
PRASACは、国内外の様々な機関から資金を調達しています。
まずは、ドイツの国営金融機関であるKFW(ドイツ復興金融公庫)が挙げられます。そのほか、アジアや中南米の新興国に投資を行っているBlue Orchardや、台湾の大手銀行CATHAY UNITED BANKらによるシンジケートローン(共同融資)、親会社であるKB国民銀行などから資金の調達を受けています。
日本が運営の主導となっているアジア開発銀行も、PRASACが発行する債券に対して債権保証することで、資金調達を支援しています。
世界各国の金融機関がPRASACの経営を支援しており、経営の安全性は高いといえるでしょう
PRASACのアニュアルレポートによると、カンボジア国立銀行などの様々な監督当局や業界団体
から、その健全性、顧客保護姿勢、透明性、信用力が高く評価されており、多数の賞や認定を受けています。
また、PRASACの2020年度の自己資本比率は約14.3%であり、日本のメガバンクと比較すると、2020年度の三菱UFJ銀行の自己資本比率は約3.2%、みずほ銀行は約3.7%となるため、PRASACの自己資本比率の高さが分かります。
収益性
PRASACの2020年の融資残高の利回りは15.55%と、2016年の20.65%から低下しています。カンボジア国内で法改正が行われ、上限金利が引き下げられたためです。
しかし、市中金利が低下したことによる調達金利の低下や、経営努力による経費削減が功を奏し、ROA(総資産収益率)は約3%、ROE(株主資本利益率)は約23%と、良好な収益性と資産効率性を実現しました。
外的要因に大きく左右されずに収益を獲得できる経営基盤を持っていることが分かります。
5.カンボジアの他の金融機関との比較
PRASACの総資産は約36億米ドルで、日本円で換算すると約4068億円です(2021年12月17日時点、1米ドル=113円)。支店はカンボジア国内182カ所であり、カンボジア最大規模の金融機関としてこれからの成⾧が期待できます。
PRASACの総資産はカンボジアの他の金融機関と比較してどのくらい大きいかと言うと、PRASACの総資産額は約36億米ドルとカンボジアのマイクロファイナンス事業者の中ではトップとなり、2位のAMRETは約13億米ドルと約3倍の差を付けております。
6.PRASAC の定期預金を活用したファンドを提供するのは オルタナバンクだけ
オルタナバンクでは、PRASACの定期預金者に対する預金の払戻しに対して元利金の保証を行う事業者への貸付型クラウドファンディングを展開しており、定期預金の高い利回りを享受することができるため、定期預金よりも魅力的な投資ではないかと考えます。
PRASACの定期預金を活用したファンドを提供するのはオルタナバンクだけ。ぜひ一つの皆様の資産形成のために、PRASACの定期預金を活用したファンドへの投資をぜひご検討ください。
[出典]
PRASAC MICROFINANCE INSTITUTION PLC.
https://www.prasac.com.kh/wp-content/uploads/2021/06/PRASAC-Annual-Report-2020-EN.pdf
三菱UFJ銀行
https://www.mufg.jp/ir/fs/2020/index.html
みずほ銀行
https://www.mizuho-fg.co.jp/investors/financial/index.html